【保存版】「目が赤い!かゆい!」春のクラス運営を守る、結膜炎対応マニュアル
こんにちは。保育園看護師さくらのブログをご覧いただきありがとうございます。
このブログでは、保育園看護師のお仕事について、また子どもの病気のことなど子どもに関わる方に向けてお話させていただきたいと思っております。
春の足音が聞こえてくると同時に、クラスの子どもたちにこんな姿が増えませんか?
- ずっと目をこすっている
- 朝から目が赤い
- 「目が痛い〜」と泣く
この時期、私たち保育従事者が一番悩むのが、
「これ、アレルギー? それとも『はやり目(伝染性)』? 預かっていいの!?」
という判断と、「嫌がる子への目薬」の対応ですよね💦
今日は、現場での「観察のポイント(※自己判断は禁物!)」から「目薬テクニック」、そして保護者に伝えるべき「早期受診の重要性」をお伝えしたいと思います。
1. アレルギー?はやり目?園での見分け方と注意点⚠️

まず大前提として、アレルギー性結膜炎は「うつりません」。医師の診断があれば登園はOKです。
しかし、現場で一番気をつけなければならないのが、
「見た目だけで『これはアレルギーだ』と決めつけないこと」です。
🔍 一般的な傾向(あくまで目安です)
| チェック項目 | アレルギー性結膜炎の傾向 | 流行性角結膜炎(はやり目)の傾向 |
| 目やに | 色は白・透明。サラサラしていることが多い。 | 色は黄色・黄緑。朝起きて目が開かないほど出ることがある。 |
| 充血 | 白目全体がうっすら赤い | 真っ赤 |
| 症状 | 「かゆみ」がメイン | 「痛み」や異物感がメイン |
| 全身症状 | 鼻水、くしゃみを伴う | 発熱やのどの痛みを伴うことがある |
🚨 ここが落とし穴!「決めつけ」は危険
「目やにが透明だから大丈夫」とは限りません!
実は、感染力が強いアデノウイルス(はやり目)も、初期段階では「サラサラした涙のような目やに」が出たり、「充血が軽い」こともあります。
【現場の鉄則】
私たちは診断することはできません。
これくらいなら、大丈夫はありません。
「充血している」に加えて「目やにが出ている」「痛がっている」「瞼が腫れぼったい」「涙目がある」「かゆみがある」など。
このサインが1つでもあれば、自己判断せず、必ず眼科医の診断(登園許可)を確認することが大切ですね。
2、 びっくりするアレルギー性結膜炎の症状例
1. 「白目のブヨブヨ(結膜浮腫)」😱
子どもが目を強くこすった後、白目がゼリー状に膨れ上がることがあります。
見た目のインパクトが強く、新人の先生だと「目が飛び出た!?」とパニックになりがちですが、これは「結膜浮腫(けつまくふしゅ)」という、アレルギー反応によるただの「むくみ」です。
【園での対応】
- 慌てない!(緊急性は低いです)
- 冷やす!(保冷剤をタオルで包み、まぶたの上から当てる)
- 安静にする(興奮させない)
多くの場合、数時間で吸収されて元に戻ります。
※痛みが強い場合や、数時間引かない場合はすぐに受診を依頼してください。ただ、保護者には症状の連絡、受診のお勧めはした方がいいですね。
2.アレルギー性結膜炎の重症例
ただのアレルギーと侮っていると、治療が必要なケースが隠れています。 保育中に以下の様子があったら、「要受診」として至急保護者に伝えてください。
- 春季カタル(重症アレルギー)
- 目やにが「白い糸」のように長く伸びる。
- かゆみが強烈で、授業や活動に集中できない。
- 黒目を傷つける恐れがあるため、眼科治療が必須です。
- 角膜びらん(黒目の傷)
- こすりすぎて黒目(角膜)が剥げている状態。
- 「目が痛い!」と泣く、片目をつぶって開けられない。
- これは激痛です。すぐに眼科へ!
3.アレルギー性結膜炎。 なぜ「早めの受診」が必要?ステロイドのリスクを知ろう⚠️
保護者の方に受診を勧める際、ただ「行ってください」と言うよりも、「なぜ早めがいいのか」を伝えると納得してもらえます。
その最大の理由は、「強い薬(ステロイド)を使わずに済むから」です。
💊 アレルギー点眼薬の2つの段階
- 初期・軽症:「抗アレルギー点眼薬」副作用がほとんどなく、子どもでも安心して長く使えます。
- 重症化:「ステロイド点眼薬」炎症がひどくなると、これを使わざるを得ません。
⚠️ ステロイドの注意点(副作用)
ステロイドは炎症を抑える力が強い優秀な薬ですが、長期間使用すると、稀に眼圧上昇(目の硬さが上がり、緑内障のリスクになる)などの副作用が出ることがあります。
そのため、必ず眼科医の定期的なチェックが必要になります。
【保護者への伝え方】
「症状がひどくなってからだと、どうしても強いお薬が必要になってしまいます。
本格的にひどくなる前に受診すれば、副作用の心配が少ない『優しい目薬』だけでシーズンを乗り切れますよ!」
こう伝えると、保護者の方も「子どものために行こう!」と思ってくれます😊
いつ病院に行けばいい?🏥
一般的には、「花粉が飛び始める2週間くらい前」が目安と言われています。 (地域にもよりますが、スギ花粉なら1月下旬~2月上旬くらいですね!)
まさに「今」、もしくは「少しでもムズムズを感じたらすぐ」がベストタイミングです!
眼科の先生たちも、むしろ「おっ、賢い患者さんが来たな!」「ひどくなる前に来てくれて偉い!」と思ってくれますよ😊
去年の辛い記憶があるなら、今年はぜひ「先手必勝」でいきましょう! 早めに受診して、親子でニコニコの春を迎えられますように🌸
4. 暴れる子もこれで解決!「目薬のさし方」テクニック💧

「家では暴れてさせないんです…先生お願いします😭」と託されること、ありますよね。
無理にこじ開けるのはNG!子どもに恐怖心を植え付けないことが大切です。
🌟 魔法のテクニック:「目をつぶったまま」作戦
「目を開けて!」と言うから怖いんです。実は、目薬は目を閉じたままでもさせます!
- ゴロンと寝かせる子どもを仰向けに寝かせます(膝枕か、布団の上で)。
- 「お目めを閉じて〜」と声をかけるギュッとつぶらせず、リラックスして軽く閉じさせます。
- 目頭(鼻側)のくぼみに1滴落とすこの時、容器の先が皮膚やまつ毛に触れないように注意!(高さ2〜3cmから)
- 「パチパチして〜」と声をかける目を開けて瞬きをすると、くぼみに溜まっていた目薬がスッと目の中に流れ込みます。
- あふれた分を拭き取る清潔なティッシュや清浄綿で、目の周りを優しく拭きます。
💡ここがポイント!
「目に入ってくるのが見えない」ので、子どもがパニックになりにくいんです。「冷たくて気持ちいいね〜」と声をかけながらやってみてください✨
👁️ 基本のさし方(協力的な子の場合)
年長さんなど、少し慣れている子には基本の方法でOKです。
- 「上を見て〜(天井を見て〜)」と声をかける。
- 先生の親指で、下まぶた(アッカンベーの状態)を優しく引き下げる。
- 赤くなった粘膜の部分(結膜嚢)に1滴落とす。
- しばらく目を閉じてもらう(パチパチさせない方が薬が留まります)。
⚠️ 園での安全管理ルール
- 容器の先を触れさせない(雑菌が入ります!)
- 2種類ある場合は5分以上あける(続けてさすと、前の薬が流れてしまいます)
💡ここで、5分きっちりに時間を測って子どもと一緒に次の点眼をするまで待機している必要はありません。他の仕事をしていても大丈夫です!5分以上なので15分後でも、30分後でも大丈夫です😊
- 間違い防止(必ず名前と依頼書を確認!)
5. 保護者への上手な受診の促し方 🗣️
ケース①:眼科と耳鼻科、どっち?に行った方がいいか。

「目が赤い・目やに」 ➡ 眼科一択!(感染症の診断が必要だから)、鼻水がある場合、眼科の先生に相談すれば処方してくれる場合もあります。
「鼻水メインで、目は痒いだけ」 ➡ 耳鼻科(「ついでに目薬もください」と頼めばOK!)なんなら、小児科でもOK
ケース②:はやり目かアレルギーか判断がつかない時
「〇〇ちゃん、目が赤くて痒そうです。
アレルギーかな?とも思うのですが、初期のはやり目(感染性)も似た症状が出ることがあるので、保育園としては念のため眼科で『うつるものではない』という確認だけお願いできますか?その際、園の方にもご報告いただけますと助かります。」
💡感染するものとわかれば、園内の消毒をすばやく強化することもできるし、他の保護者への連絡を早急にすることができますね!
ケース③:症状が出る前の「予防」を勧めたい時
昨シーズン辛そうだった子には、世間話のついでに…
「もうすぐ花粉の時期ですね。 本格的に飛び始める前から目薬を始めると、強い薬を使わずに済むし、シーズン中も楽に過ごせるみたいですよ! 〇〇ちゃんも早めに眼科に行っておくと、春の外遊びが楽しめるかもしれませんね😊」
💡ポイント 「初期療法=軽い薬で済む=子どもの負担が減る」というメリットを伝えると、保護者も動きやすいです。
ケース④:目薬をしているみたいなのに、しょっちゅう充血している時
1,「お家で目薬も頑張ってくれていると聞いているのですが、最近、急に花粉が増えてきたので、今のお薬だとパワーが足りなくなってきているのかもしれません。 先生に相談したら、この時期だけお薬の調整をしてもらえたりするので、一度再受診してみてはいかがでしょうか?」
2,「目薬をしていても赤みが引かないので、もしかしたらこすりすぎて目に『傷』がついちゃっている心配もあります。 もし傷だと、アレルギーのお薬だけでは治りにくいので、念のため眼科で診てもらったほうがいいですね?」
✨目薬をさしているのかわからない、受診しているかわからない場合も使えます☺️
まとめ:先生の「気づき」がクラスを守る!

目の症状、特に「目が赤いだけ」「涙目になっている」だけで子どもが元気だと、発熱と違って、保護者に連絡するのが、申し訳ない気持ちになってしまいますよね😭😭
でも、目のトラブルは、放置するとクラス内感染(はやり目の場合)のリスクや、子どものQOL低下(重症アレルギーの場合)に直結してしまいます。
- 自己判断せず、眼科受診で「お墨付き」をもらう
- 「早期受診」で強い薬を回避する
こんなことを意識して、保護者に協力してもらうしかないですね。
花粉シーズン、安全に乗り切っていけるといいですね!
最後まで、お読みいただきありがとうございました。すこしでも役に立つことがありましたらうれしいです。

