Uncategorized

クレームを信頼に変える!保健・安全管理の「神対応」伝え方事例集

hoikuennursesakura

こんにちは。保育園看護師さくらのブログをご覧いただきありがとうございます。

このブログでは、保育園看護師のお仕事について、また子どもの病気のことなど子どもに関わる方に向けてお話させていただきたいと思っております。

保育園という集団生活の場で、避けて通れないのがお子さんのケガや急な体調不良です。私たちナースや保育士がどれほど細心の注意を払っていても、予期せぬ出来事は起こります。

そんな時、保護者の方への「伝え方」一つで、その後の関係が「不信感によるクレーム」になるか、「共に子を守る強固な信頼関係」になるかが決まります。

特に保健に関わる報告は、保護者の不安や焦りに直結します。今回は、私のいままでの経験で培ってきた【信頼構築の3つの柱】と、「アイメッセージ」を軸にした実践的な事例集をご紹介します。

🗣️ 第1の柱:【日頃の貯金】協力の土台を築くコミュニケーション

緊急時に「先生が言うなら協力しよう」と思っていただくためには、普段から「この先生はうちの子を本当によく見てくれている」という安心感(信頼の貯金)を積み重ねておく必要があります。

1. 専門家としての「具体的」なフィードバック

抽象的な「今日も元気でした」ではなく、ナースや保育士ならではの視点を伝えます。

  • 🔑 例: 「今日は午前の外遊びで鬼ごっこをしたとき、最後まで走ってにげることができました。ずいぶん体力がついてきましたね!」「小さな擦り傷を作った際、自分から『洗ってくる』と言えました。自分の体を大切にする意識が育っていますね。」

2. 「家庭の努力」を職員が認める

保護者が孤軍奮闘していると感じないよう、家庭でのケアを肯定します。

  • 🔑 例: 「連絡帳で、お家でのスキンケアを頑張っていると伺いました。そのおかげで、○○ちゃんの肌の赤みはスッと引いていてきれいですね。先生たちも感動しています!」

3. 透明性を高める「未来志向の情報開示」

園の課題も隠さず、対策とセットで伝えます。

  • 🔑 例: 「園内で数名下痢の症状がでているお子さまが増えてきました。園のほうでは感染症対応マニュアルに基づき、園内の消毒を強化しております。感染を拡大させないためにも、今後、下痢の症状があった場合は一回でもお迎えのご連絡をさせていただくことがありますのでご理解よろしくお願いします。
  • 尚、症状がある場合は受診をしていただき、下痢がおさまり、普段の食事をすることができるようになってからの登園にご協力ください。また、「胃腸炎」の診断を受けた場合は「登園届」の提出もよろしくお願いします。
  • 毎日、どのくらいの感染者がでて、終息したことも連絡します。

🩹 第2の柱:【緊急・事故報告】アイメッセージで伝える神対応フレーズ

いざという時の報告では、「あなた(You)」を主語にして責めるのではなく、「私(I)」や「子どもの状態」を主語にすることで、保護者の防御反応を解きます。

1. 【重要:頭部打撲の事例】

  • ✨ 神対応フレーズ: 「〇時頃、室内で転倒し、棚の角で頭(右前頭部)をぶつけました。すぐにナースが確認し、冷やしながら経過を観察しています。 現在、痛みもなく意識ははっきりしており嘔吐などの症状もありませんが、頭部の怪我は後から症状が出ることもあるため、今夜は特にお家で静かに過ごしていただき、入浴も控えて様子を見ていただきたいと考えています。 念のため、頭をぶつけた後の観察記録と受診の目安を記したメモをお渡ししますね。」
  • 🔑 コツ: 迅速な処置と、専門的な予後予測を伝えます。「大丈夫です」と断言せず、「一緒に注意深く見守りましょう」というスタンスが信頼を生みます。
あわせて読みたい
頭をぶつけた時の対処
頭をぶつけた時の対処

2. 【けが報告(擦り傷・打撲)の事例】

  • ✨ 神対応フレーズ: 「申し訳ございません。お友達と追いかけっこをしていた際、足がもつれて転んでしまい、膝に擦り傷ができたしまいました。近くにいた職員がすぐに流水で洗浄消毒を行いました。出血もすぐ止まり、 本人はその後傷を気にすることなく元気に遊んでいましたが、お家に帰ってもしも、お風呂の際に傷口が滲みたり、腫れが強くなったりしていないか、お家でもご確認をお願いできますでしょうか。

3. 【アレルギー症状の事例】

  • ✨ 神対応フレーズ: 「給食の15分後、お口の周りに赤い湿疹が出ました。現在、呼吸の症状もなく機嫌も良いですが、アレルギー反応の可能性を否定できないため、私(ナース)の判断で至急お迎えをお願いしたくご連絡しました。 病院へ直行できるよう準備してお待ちしております。」※給食のメニュー、アレルギー症状がでた経過、発疹の画像などを保護者に渡す。

4. 【嘔吐(おうと)の事例】

  • ✨ 神対応フレーズ: 「先ほど急に多量に嘔吐いたしました。吐いた後はすっきりしたようで顔色もよくなりましたが、今日は念のため別室で様子をみさせていただきます。また嘔吐するようでしたらご連絡いたしますのでお迎えの方よろしくお願いします。」

5. 【下痢(げり)の事例】

  • ✨ 神対応フレーズ: 「今日、下痢便が2回と増えており、お尻の皮膚が赤くなり始めています。感染症の心配もありますのでこれから別室で保育させていただきますね。なるべく 早めにお迎えに来ていただくことは可能でしょうか。」※お迎え時、便の形状の写真を見せる。

6. 【発熱・お迎え要請の事例】

  • ✨ 神対応フレーズ: 「お仕事中に恐縮です。○〇ちゃん、今日あまり元気がなく、お熱を測ったところ37.8℃ありました。別室で水分補給を十分に行い様子を見ていましたが37度後半の熱が続いています。申し訳ございませんがご都合がつき次第お迎えをお願いできますでしょうか」

7. 【咳・呼吸が苦しい時の事例】

  • ✨ 神対応フレーズ: 「咳が止まりにくく、少し息苦しそうにしています。今後、咳が悪化して夜、眠れなくなることを心配しています。 本日中に受診できればと思いご連絡させていただきました。」
  • 喘息やクループなど重症な場合は症状を明確に伝え、至急お迎えを依頼します。

8. 【発疹の事例】画像共有の活用

  • ✨ 神対応フレーズ: 「(場所)に(程度)の発疹があります。写真をメールでお送りしましたので、まずはお手元でご確認ください。 (または降園時に写真をみせる)アレルギーのものなのか感染症なのか乾燥によるものなのか園の方では特定することができません、念のため受診をしていただきお医者様に確認していただけないでしょうか。」

9. 【機嫌が悪い・活気がない時の事例】

  • ✨ 神対応フレーズ: 「お熱はないのですが、今日は朝からずっと泣き止まなかったり、遊べない感じが続いています。今、静かなお部屋で休んでいますが、もしも食欲がなくお給食があまり食べられない場合は再度、ご連絡いたしますのでよろしくお願いします」

🌙 第3の柱:【習慣・発達】抵抗を生まない「非指示型」アプローチ

保護者が「聞き入れたくない」と感じる話題こそ、「指摘」ではなく「共同観察」の形をとります。

10. 【食事習慣】「朝食を食べさせても食べてくれない」と言われた時

 いつも朝食を食べてこないご家庭に食べてきてもらうよう指導する時

  • ✨ 神対応フレーズ: 「朝の忙しい時間に、食べさせようと努力してくださり、本当にありがとうございます。 無理に食事として形を整えようとするとお互いストレスになりますよね。例えば、車の中でパクッと食べられるゼリー飲料や栄養補助食品など、少しでもエネルギー源が入れば園での活動がぐっと楽になります。そんな方法も試してみませんか?」
  • 子どもと一緒にスーパーやコンビニに行って、明日の朝食を一緒に選ぶのも一つの方法だと思います🌮🥖🍙🍇

11. 【お昼寝問題】「園でも寝かせないで」と言われた時

  • ✨ 神対応フレーズ: 「夜のリズムを大切にされているお気持ち、よく理解できます。園での午睡は、午後の活動を安全に楽しむための『心と体のリセット』として設けています。〇〇ちゃんには寝ることを強制はしませんが、周りのお友達が休んでいる間、布団で静かに絵本を読むなどの『静かな休息時間』として過ごせるよう、一緒に練習していきませんか?」

12. 【発達の相談】保護者が否定的な場合

  • ✨ 神対応フレーズ: 「〇〇ちゃんの集中力、本当に素晴らしいですよね!ただ、お友達との関わりで少し戸惑っているサインも見られます。お子様の可能性を広げるサポートの一環として、また私たち職員の学びのためにも、 一度専門の先生にアドバイスを仰いでみませんか?」
  • ※発達の問題は個々人違いますし、保護者の考え方、感じ方でもだいぶ対応が変わると思います。ただ、子どもを大切に思っている気持ち、一緒に見守っていきたい。子どもの成長に良いことを協力してやっていきたい!気持ちが伝わればきっと、保護者と園とで協力なタッグが組めると思います😊

💡 特別解説:なぜ「アイメッセージ」が最強なのか

1. 防御反応を回避する

「(あなたは)夜更かしさせているから、朝ぐずぐずするんです」というあなたメッセージは、保護者を「攻撃された」と感じさせます。対して、「(私は)〇〇ちゃんが眠そうなのを見ると、日中を楽しめているか心配になります」というアイメッセージは、職員の主観や感情を伝えるため、反論の余地を与えず、素直に耳を傾けやすくなります。

2. 共感から「協力」を引き出す

「私は〇〇ちゃんを大切に思っているからこそ、こう提案しています」という姿勢が伝わると、保護者は職員を「敵」ではなく「最強のパートナー」と認識してくれると思います。この信頼こそが、園のルールへの協力や、緊急時の迅速な対応を生むことになると確信しています。


🎁 おわりに:伝え方一つで、保育はもっと優しくなる

保育園ナースとしての私たちの言葉は、時に保護者の心を癒し、時に子どもの命を守る武器になります。

「伝えること」に正解はありませんが、「子どもの状態を主語にすること」「自分の心配な気持ち(アイメッセージ)を添えること」「日頃から良いところを伝え続けること」の3つを意識するだけで、現場の空気は驚くほど変わると思います。

私たち保育園職員のゴールは、保護者を正すことではなく、「子どもが健やかに、安全に園生活を送れること」ですよね。

保護者の方も、実はお仕事や家事でいっぱいいっぱいの中で、必死に子育てをされています。私たちが「伝え方の技術」を持つことは、保護者の心の負担を軽くし、結果として子どもたちの笑顔を守ることにつながります。

上記のあげた事例はほんの一例です。園の方針や保護者の性格、おかれた環境などによっても対応の仕方は変わってくると思います。ですが、私たちは「園の都合」とかではなく、「保護者の味方」「子どもの味方」という気持ちで接っしていけば良好な関係を築いていけると信じています。

今回、ご紹介したことが少しでも役にたつことがあればうれしいです。最後までお読みいただきありがとうございました。

ABOUT ME
さくら
さくら
保育園看護師
保育園看護師のさくらです。保育園看護師として約20年勤務しています。保育園の保健について、また保育園での生活についてなど少しでも子供に関わっている方のための情報を発信したいと思っています。 とかっこいいことを言っていますが、自分の頭の中を整理するためというのもありましてブログを始めました💦 また、パソコンも苦手世代なので頭の中がパニックなりながら、必死にやっています。お見苦しい点もあるかと思いますがよろしくお願いします😓 プライベートでは孫にメロメロなおばあちゃんです。
記事URLをコピーしました